マツダ / Mazda
生産国:日本


Cosmo Sport
1964年、東洋工業(現在のマツダ)が第11回東京モーターショーで発表した、ロータリーエンジン搭載の2シーター・クーペ。
ロータリー搭載車としてはNSUスパイダーに次いで2番目だが、2ローターとしては世界初となる。
入念な研究開発が行われ、3年後の1967年(昭和42年)5月に市販化された。ロータリー・ピストン・エンジン
機構(水冷直列2ローター)を採用した前期型のL10Aは、最高出力110PS/7000rpm、最大トルク13.3kg/3500rpmを発生。
940kgの軽量ボディにより、最高速度は185mk/hをマーク。その名の通り宇宙的なボディデザインと相まって、注目を集めた。
1968年(昭和43年)7月には、早くもマイナーチェンジを受けた後期型(L10B)が登場。
エンジンはポートタイミングの変更にともなう吸入効率向上、ミッションの5速化などにより、最高出力は110PSから128PSに、
最大トルクは13.3kgmから14.2kgmにアップ。これにより、最高速度は185km/hから200km/hに、
0-400m加速も16.3秒から15.8秒となった。エクステリアは、フロントグリルの大型化、ブレーキ冷却口の新設、
150mm延長されたホイールベース、155HR15インチタイヤの採用など、かなり改良された。
インテリアは、ウォッシャー/ワイパー/ディマー/ウィンカーの4スイッチが、1本のコンビネーション・レバーにまとめられたほか、
3点式シートベルト、調整可能なヘッドレストなどを新たに装備。オプションでクーラーも装着可能となった。
1968年8月に開催された84時間耐久レース「マラソン・デ・ラ・ルート」で4位に入賞し、エンジンの性能と信頼性を世界にアピールした。
販売価格は148万円で、現在の価格に換算すると1000万円を優に超える。後期型は、158万円にアップしてしまった。
月平均20台弱という生産ペースで、前期型/後期型を合わせ1176台が生産された。
なお、「帰ってきたウルトラマン」の地球防衛機構MATの専用特捜車であるマットビハイクルの
ベース車両に使用されたほか、1967年(昭和42年)には中央高速の高速パトカーとして配備された。




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