ポルシェ / Porsche

1931年、フォルクスワーゲン・タイプ1を設計した
フェルディナント・ポルシェにより、デザイン事務所として設立。
1948年、息子のフェリー・ポルシェによって
製造にも乗り出し自動車メーカーとなった。
本社は、ドイツ南西部のシュトゥットガルトにある。
ワークス活動を行う一方、プライベーターにもマシンを提供し、
ル・マンをはじめ、数々のレースを席巻。ダカールなど、
ラリーでも活躍し、多大な記録を打ち立てている。
928でRRから脱却しようとしたが、ポルシェ=RRの911というイメージが強く、
改良を続け現在に至る。なお、356の時代から空冷エンジンを
搭載していたが、997からは水冷エンジンにスイッチされた。
イタリアン・スーパーカーとは違い、デザインのハデさはないが、
常に安定した速さを発揮。
コンビニからサーキットまで、オールマイティに楽しめる。


■主な歴史
1948年:356を発表。
1964年:初代911を発表。
1969年:VWと共同開発の914を発表。
1973年:カレラRSを発表。
1974年:二代目911(Type930)を発表。
      初の市販ターボとして930ターボを発表。
1976年:VWと共同開発の924を発表。
1977年:FRモデルの928を発表。
1985年:959を発表。
1989年:三代目911(Type964)を発表。
1993年:四代目911(Type993)を発表。
1995年:911GT2を発表。
1996年:ボクスターを発表。
1998年:五代目911(Type996)を発表。
1999年:911GT3を発表。
2003年:V8ミッドシップのカレラGTを発表。
      初のSUVモデルのカイエンを発表。
2004年:六代目911(Type997)を発表。
2005年:ケイマンを発表。

2010年:ハイブリッドスーパーカーの918スパイダーを発表。
■ディーラー
1952年〜1997年:三和自動車
1998年〜:ポルシェ・ジャパン



■ターボモデル
930ターボ

ポルシェ初の市販ターボモデルとして、
1974年のパリ・サロンでデビュー。
空冷水平対向6気筒SOHCエンジンは、
最高出力260PSを発揮し、最高速度は、250km/h。
当初は3リットルだったが、1978年に3.3リットルに拡大。

1988年に電動式ソフトトップのカブリオレ、
1987年にフラットノーズ仕様が生産された。
964ターボ

930型ターボが生産中止された3年後の
1991年に、ターボモデルが復活。
シャシーはカレラ2だが、大型化された
インタークーラーなどにより、最高出力320PSを発揮。
993ターボ

ノーマルボディよりも60mmワイドなターボボディに、
ツインターボエンジンとフルタイム4WDシステムを
組み合わせて、1995年に登場。
最高出力は408PSで、最高速度は290km/h。

996ターボ

水冷水平対向6気筒DOHCツインターボエンジンと
フルタイム4WDを、ドッキング。
新システムのバリオカムにより、最高出力420PS、
最大トルク57.1kgm、最高速度は305km/h。
997ターボ

2006年春のジュネーブショーで発表された。
最高出力480PS、最大トルク620N・mを発生し、
最高速度は310km/hをマーク。
991ターボ

2013年5月3日に登場。ワイドなボディに、
水平対向6気筒3.8リッターターボエンジンに
7速PDKをドッキング。ポルシェ初の4WSシステム
「アクティブリアホイールステアリング」を搭載。
スタンダードな911 ターボと、高性能版の911 ターボSをラインアップ。



■GT2

911GT2(993)

耐久レースのGT2クラスのホモロゲーションを取得するため、
1995年に登場。ベースは993ターボだが、
4WDを廃止し、リア駆動に変更されている。
ロードバージョンとして、約50台が市販された。

911GT2(996)

GT3のシャシーに、996ターボのエンジンを搭載して2002年に登場。
リアシートの省略などにより、ターボよりも約100kg軽量化。
最高出力462PS、最大トルク63.2kgm、最高速度は315km/h。
911GT2(997)

'07年のフランクフルトモーターショーで発表。
最高出力530psを発揮し、最高速度329km/hをマークする。



■GT3
911GT3(996)

996カレラ4をベースに、1999年に登場。
最高出力は360psだが、03年からの
後期型では381psにアップされた。
911GT3(997)

2006年春のジュネーブショーで発表された。
リアシートを廃止するなど、軽量化を徹底。
最高出力415psを発揮し、最高速度310km/hをマークする。

09年に排気量が拡大され、最高出力435PSにアップ。
991GT3(991)

最高速度は315km/hをマーク。



■RSシリーズ
カレラRS2.7

グループ4スペシャルGTのホモロゲーションを取得するため、
1972年に誕生した。通称「ナナサンカレラ」。
軽量化されたボディに、210PSにパワーアップされた
2687cc水冷水平対向6気筒エンジンを搭載。
さらに、新デザインの鍛造アルミホイール、大型のエアダム、
「ダックテール」と呼ばれるFRP製エンジンフードなどが採用された。
当初500台の予定だったが、オーダーが殺到し、
最終的に1590台が生産された。
カレラRS3.0

カレラRS2.7の進化版として、1974年に登場。
エンジンを230PSにパワーアップしたほか、フェンダーもワイドになり、
フロントバンパー/リアスポイラーもさらに大型化された。
109台が限定生産された。
964カレラRS

1992年、964型のカレラ2をベースに登場。
カレラ2より10PSアップした260PSになるとともに、
130kgも軽量化されたことで、パフォーマンスが向上した。
993カレラRS

993をベースに、1995年に登場。
964カレラRSと同じエンジンを搭載するが、
高性能なシャシーによりパフォーマンスが向上。
ノーマルのカレラよりも100kg軽い
1279kgボディにより、最高速度は277km/h。
911GT3-RS(996)

996GT3RSRのホモロゲーション取得のために
200台のみ生産された限定車。
後期型996GT3をベースに、軽量化が図られている。
911GT3-RS(997)

GT3をベースに、レース参戦を前提に開発された。
最高出力415psと軽量化により、0〜100km/h加速は4.2秒。




■スペシャルモデル
959

フルタイム4WDに水冷水平対応6気筒DOHC+ツインターボを搭載。
最高出力450PS、最大トルク51.0kgm、最高速度は315km/h。

1987年当時のグループBのホモロゲーションを取得するため、
200台の予定だったが、リクエストが多く、
最終的に283台が生産された。
カレラGT

2003年に登場した、ポルシェ初のグランドエフェクトカー。
5.7リットルのV型10気筒DOHCエンジンをミッドに搭載。
最高出力612PS、最高速度は330km/h。
918スパイダー

2010年に発表された、ハイブリッドスーパーカー。
パワーユニットはV8エンジン+2つのモーターで、
500ps以上を発生。4WDシステムを採用し、
最高速度は320km/h以上。
電気モーターのみによる走行も可能。
918台のみの受注生産となる。



■911シリーズ
911

356に替わり、1963年に誕生したスポーツカーの傑作。
通称「ナロー」と呼ばれる。
空冷水平対向6気筒SOHCエンジンをリアに搭載する。
1966年には高性能なSが追加された。
930

アメリカでの衝突安全基準に対応するため
大型の5マイルバンパーなどを採用し、1974年に登場。
1987年に「カレラ」が復活、
1989年には1年間だけスピードスターが生産された。

964

1989年、3世代目の930として登場。
空冷水平対向6気筒エンジンは、
3.2リットルから3.6リットルに拡大され、
サスペンションはフロント/リアともにトーションバーから
コイルスプリングへと変更された。

まず4WDのカレラ4が登場し、
1990年にカレラ2がラインアップに加わった。
993

空冷エンジン最後のモデルとして、1993年に登場。
空力を高めるため、フロントを大幅に修正した。
エンジンは964と同じ3.6リットルだが、
マネジメントシステムを見直すなどして、272PSにアップ。

1993年にカレラ2、1995年にカレラ4が登場した。
996

1997年、これまでの空冷をやめ、新設計の水冷エンジンで登場。
エクステリアだけでなく、インテリアも大幅に変更された。
快適性を追求しボディはひとまわり大きくなったが、
車両重量は993よりも約50kg軽量化した。

ライトとウインカーが一体となった、「涙目」が特徴。
997

ライトまわりを丸目に戻すなど、
「ナロー」をイメージに2003年に登場。
エンジンは水冷水平対向6気筒だが、3.6リットルを搭載する
カレラと、3.8リットルを搭載するカレラSがある。
991

2011年に登場。997型と比較してワイド&ローになっており、
ホイールベースも延長されている。
エンジンは、997型をベースにショートストローク化。
2013年、初代911から50周年を迎えたことを記念して、
50thアニバーサリーエディションが発表された。



■ミッドシップモデル
914

VWとの共同開発により、1969年のフランクフルト・ショーでデビュー。
デザインはポルシェだが、価格を抑えるため、
VWのコンポーネント流用を前提に設計された。
ポルシェの市販車としては初のミッドシップ。
VWの4気筒エンジンを積んだモデルを914、、
ポルシェの空冷水平対向6気筒エンジンを搭載したモデルを
914/6と呼んでいる。

ボクスター

1996年に登場した、ミッドシップモデル。
エンジンは水冷水平対向6気筒で、
最高出力231PS、最大トルク28.6kgmを発生。

ケイマン

ボクスターと911の中間に位置する、2シーターミッドシップ。
ボクスターをベースに開発されたクーペモデルだが、
剛性が高く、よりスポーティ。




■FRモデル
924

VWとアウディのパーツを流用し、1976年に登場。
944

自社製エンジンをフロントに搭載して、1982年に登場。
968

924/944の後継モデルとして、1992年に登場。

928

911よりも快適性を重視したGTカーとして1977年に登場。
水冷V型8気筒SOHCエンジンをフロントに搭載する。
1980年にS、1984年にS2、S3、
1987年にS4、1989年にはGTへと発展した。



■レーシングモデル
904

FIAのGT2クラスに合わせて、1964年に登場。
正式名称はポルシェカレラGTSで、ポルシェ初のミッドシップとなる。
ホモロゲーションを取得するため、100台以上が生産された。
1964年の日本グランプリで、スカイラインGTと名勝負を演じた。
906

FIA規定のグループ4に合わせて、1966年に登場。
ポルシェ初のレーシングカーであり、65台が生産された。
水平対向6気筒エンジンを搭載することから、カレラ6と呼ばれる。

910

通称「カレラ10」。906の発展モデルとして、28台が製作された。
ボディは、ノーズスポイラーの廃止、丸みを帯びた
ヘッドライトカバーなど、手直しを受けている。
なお、ガルウィングドアの廃止に伴って、オープン仕様も存在する。
917

FIAのスポーツカークラスに合わせて、1969年に登場。
水平対向6気筒エンジンを2基直列にドッキングした、
水平対向12気筒エンジンを搭載する。
ショートテールの917Kのほか、ロングテールの917LH、
オープンボディの917PAスパイダー、
ターボチャージャーを搭載した917Kも存在する。
934ターボ

930ターボをベースにした、
グループ4ホモローゲーション仕様のレーシングマシン。
935ターボ

930ターボをベースにした、
グループ5ホモローゲーション仕様のレーシングマシン。
962

956に続いてポルシェ黄金時代を築いたレーシングカー。
962CR

レーシングカーの962をベースとした、
シュパンによる市販モデル。
911GT1

1996年、FIA-GT選手権GT1のホモロゲーション取得のため
開発された。見た目は993だが、中身は別物。
水冷水平対向6気筒DOHC+ツインターボをミッドに搭載。
150万マルクで、30台が市販された。
911GT1(98年型)

ライバルに対抗するため、前後のオーバーハング延長や
カーボンモノコック化など、ボディを大幅に改良された。

(C)Copyright 2015 SUPERCAR NET, All Rights Reserved.

inserted by FC2 system